1882年(明治15年)に東京電燈株式会社が設立され、石炭火力による25kWのエジソン発電機を用いて銀座2丁目のアーク灯が灯された。 この時点では、直流を送電していた。その後、東京の各所に210ボルト3線式の直流発電所が設定された。
1884年(明治17年)に大阪電燈会社が設立されて、アメリカのトムソン・ハウストン社(のちにエジソン社と合同してゼネラル・エレクトリック社となる)の60Hz1150Vの発電機を採用(明治23年)した。米国では、エジソンとトムソン・ヒューストンとの間で、直流ー交流論争が起こっており、大阪では交流を採用した。
東京でも1895年(明治28年)火力発電所の建設にあたって交流システムの採用を決定し、「ドイツのアルゲマイネ社(AEG)」の50Hz3000V 265kWの発電機を採用した。
(引用文献:桂井誠著、基礎エネルギー工学、数理工学社,pp49-50)
以下、Wikipedia からの引用
60Hzと50Hzの境目は、糸魚川と静岡の構造線に沿う。(Wikipedia: 糸魚川静岡構造線)
ただし、以下の地域では供給約款の本則とは異なる標準周波数を定める。
- 新潟県の60Hz地域 - 佐渡市全域、妙高市・糸魚川市の各一部
- 群馬県の60Hz地域 - 安中市・甘楽郡南牧村・吾妻郡の各一部
- 長野県の50Hz地域 - 佐久市・松本市・大町市・飯山市・小諸市・安曇野市・下水内郡栄村・下高井郡野沢温泉村・北安曇郡小谷村・北佐久郡軽井沢町の各一部(供給約款上は「長野県の一部」とのみ表記する)
ーーーー(引用終わり)
新潟県は、基本50Hzなんで関東の文化圏だっていうことが分かる。
佐渡市と糸魚川市で60Hzを使っていることから、また、これらの地域は、富山の影響が強い(結びつきが強い)地域だってことも分かる。 電気の周波数から文化のつながりが分かるなんて面白いよね。
北海道や九州の一部では、戦後しばらくは50Hz,60Hzが混在していたらしい。
これらの混在エリアについて文化的なつながりを調べると、これまた面白そう。